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電気の正体を最初に見た人


電気の主役は原子を構成することであると言えます。
しかし、それは目に見えるのでしょうか?
電子を最初に「見た」人は、ドイツのプリュッカーだと言われています。1858年、ガラス管のなかで真空放電の実験をしているとき、陽極のうしろのガラスに陽極の影が映し出されたのです。今でいう電子線がつくった陰です。
このプリュッカーの実験を受けて、1874年にイギリスのクルックスは「陰極線」というアイデアを提出しました。陰極から目に見えない小さな粒が飛んできて、陽極の陰をガラスに映し出すと考えたのです。
この頃から、電子線のことを陰極線と呼び、負極を陰極と呼ぶようになりました。プリュッカーもクルックスも「電子」は見たものの、それが電気の源としての「電子」だということは認識していませんでした。
はじめて陰極線の正体が電気の源(すなわち電子)であると認識したのは、1897年イギリスのトムソンです。
電気の難しさは「見えない」とこにありますが、トムソンの発見は電気の正体を白日のもとにさらけ出しました。この発見を契機に原子の構造が解明されて、電気研究が飛躍的に発展していくのです。
 

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